災害時における、申告期限の延長や猶予、税額の減免、免除について

災害に遭われた方の、税の申告や手続き

大規模な災害が起きると、建物の倒壊や土砂災害、火災など、甚大な被害を受けてしまいます。

その救済のため、予定納税の猶予や、納付期限の延長、税額の軽減・免除などの制度が設けられています。相続税、贈与税は、条件にあてはまれば減免措置を受けることができます。

災害等に遭ったときの税金の猶予など

  • 申告などの期限の延長
  • 納税の猶予
  • 予定納税の減額
  • 源泉徴収の徴収猶予
  • 所得税の軽減
  • 相続税、贈与税の減免

相続税、贈与税の減免

相続、遺贈、贈与によって取得した財産が、災害によって甚大な被害を受けた場合に、次の条件にあてはまれば、申告をすることで一定の金額が減免されます。

相続税、贈与税の災害減免の条件

  • 相続税、または贈与税の課税の計算対象となった財産のうち、被害を受けた部分の価値の割合が、1/10以上になる場合
  • 相続税、または贈与税の課税の計算対象となった動産等(※)のうち、動産等に被害を受けた部分の価値の割合が、1/10以上になる場合

(※)動産等とは
動産(金銭、有価証券を除く)、不動産(不動産の上に存在する権利を除く)、立木のことです。

上記の条件にあてはまる場合は、以下の計算で導き出される金額が、免除されます。

相続税の申告後に災害があった場合

[被害のあった日以降に納付するべき相続税額、または贈与税額]×[課税価格計算の基礎となった財産の価格のうち、被害を受けた部分の価格の割合]が免除

たとえば、1000万の相続税がかかる人が、災害で財産の1/4に被害を受けた場合には、250万円が免除されることになる、ということになります。

この規定の適用をうけたい場合は、災害がやんだ日から2ヶ月以内に、申請書を納税地の所轄税務署長に提出します。

相続税の申告前に災害があった場合

被害を受けた部分の価格を控除した金額で計算します。
3000万円の財産を相続して、そのうち400万円分の財産に被害を受けた場合、2600万円の財産を相続したこととして、計算をした金額で申告、納税を行います。

申告などの期限の延長

災害により財産に損失を受けたときは、所轄税務署長に申請をすることによって、国税(相続税、贈与税、所得税、法人税など)の納税の猶予を受けることができます。

損失を受けた日に納期限が到来していない国税

損失を受けた日以後1年以内に納付すべき国税は、納期限から1年以内。所得税及び復興特別所得税の予定納税や法人税・地方法人税・消費税の中間申告分は、確定申告書の提出期限まで。

納期限が到来している国税

一時に納付することができないと認められる国税を、原則として1年以内。

熊本地震災害における地域指定による期限延長

平成28年4月22日付で熊本県が地域指定されました。平成28年4月14日以降に期限が到来する申告、納付などについて、期限が延長されることとされています。(平成28年国税庁告示第9号)

地域指定された地域に納税地がある個人または法人は、特に手続きを行わなくても、自動的に申告・納付の期限が延長されます。(現時点では、いつまで延長されるかは、まだ指定されていません。この期日は、国税庁告示により定められることになりますが、申告・納付などの期限をいつまで延長するかは、検討中の模様です。)

▼熊本地震災害についての情報はこちら

平成28年熊本地震に関するお知らせ(熊本国税局)

平成 28 年4月の熊本地震災害により被害を受けられた方の税務上の措置(手続)FAQ


​この記事は 2016年09月23日 に公開されたのものです。

記事の正確性には細心の注意を払っておりますが、記事公開後の法改正やガイドラインの変更などの影響により、記事閲覧時における最新の情報とは異なる内容である可能性があります。

関連記事

海外移住、外国籍...相続税はかかる?かからない?

海外移住、外国籍取得。相続税はかかる?かからない?

海外移住していても、日本国籍がなくても、課税される可能性が 相続または死因贈与を含む遺贈によって財産を取得した個人は、海外に......

遺言で法的な効力を持つことと、持たないこと

遺言で法的な効力を持つことと、持たないこと

法律上の効果が認められる「遺言事項」とは 遺言事項とは、民法・その他の法により遺言によって成し得る旨が定められた事項です。 ......

亡くなった方の配偶者と血縁者が、共同して相続します

遺言が無い場合、誰が相続する事になりますか?

亡くなった方の配偶者と血縁者が、共同して相続します 法律で定められた「法定相続人」に故人の財産が相続されます。 遺言が無い......

気をつけて!子供や孫の名義の口座でも

相続税対策で子供や孫の通帳にお金を移動させる際に気をつけるべき点

本当は誰のもの?相続時に厳しくチェックされる口座の実態 典型的な相続税対策の一つに、非課税枠を利用した生前贈与があります。 ......

生命保険による相続税対策。一時払い終身保険のご活用はお早めに。

生命保険金の非課税枠を活用 生命保険金には「500万円×法定相続人の人数」までの非課税枠があります。 たとえば、相続人が妻......